竿の進化
ここ10年の鮎竿の進歩は凄まじかった。9mの竿の重量が190gまで軽くなったし、感度もメチャメチャ良い。夏の暑い時期に、日の出から日没まで竿を握っている鮎釣りでは、当然、軽くて高感度な方が良いに決まっている。値段の方も高額で、30万円以上してしまう。こういう高い竿は大量生産はしない。2月のフィッシングショーで展示発表された竿を自分の目と手で確かめて、釣り人は、予約受付期間内に釣具店に申し込みをするわけである。来年で21回目となるダイワ鮎マスターズ地区大会には300~400人の選手が参加する大会もあるが、30万円クラスの竿がズラッ~と並ぶ。メーカー側の思惑に乗せられている面もあるかもしれないが、反面、多くの釣り人に支持されているという見方もできる。
冬場は、去年からカワハギ釣りを楽しんでいるが、この2年間でのカワハギ竿の進歩も著しい。入門した時期が良かったのか 悪かったのかはわからないが、去年は1342、1455極鋭が発売され、今年は赤極が世に出た。船に乗ると、確かにダイワの1342極鋭にスマックのユーザーは多い。ダイワカワハギオープンという大会も人気のようだが、この様子だと、規模はさらに大きくなって行きそうである。また、今後、想像もつかないような竿やリールも出てきそうである。
話を鮎釣りに戻すと、カーボンロッド全盛の中でも、6~7mの和竿で友釣りを楽しむアングラーもいる。おとり鮎が弱りにくく、野鮎が掛かってからの釣り味がたまらなく面白いという。カーボンロッドに較べると重いので、一日を通しての釣りは厳しいかもしれないが、独特の釣趣を楽しめるというメリットがある。カワハギ万歳という本を見ると、和竿は、カワハギ釣りにおいても古くから使われてきたようである。私も普段は和竿を使っているが、何度か赤極も使った。似たような部分もあれば、それぞれ特有の持ち味もあるが、個人的には、和竿の釣り味、竿の趣きに惹かれている。
今、カワハギ釣りをしていて感じるのは、カワハギ釣りは面白いということと、めまぐるしい勢いで何かが動いているという雰囲気である。それはタックルや釣法の技術革新かもしれないし、カワハギ釣りの急激な広まりなのかもしれない。
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