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November 25, 2006

プロフェッショナル~仕事の流儀

NHKのプロの流儀の特別番組に、将棋の羽生義治さんが出ていた。番組内で羽生さんが語った言葉をメモしてみた。

  • 他力で、勝つ。
  • スランプも3年続けば実力
  • 勝つも実力、負けるも実力
  • 直感は価値観で磨かれる。
  • 直感とは、自分の積み重ねから、迷いなく浮かび上がってきたもの
  • (あるテーマを)継続(できること)が、一番の才能

029s スランプも3年続けば…というのは、ちょっと耳が痛かったが、どれも含蓄のある言葉だ。 他力で勝つというのは、相手にうまく先手を打たせて、それに対応する形で勝利を収めるということらしい。トップレベル同士の対局になると、どちらも、相手に悟られないように、相手から仕掛けてきたという展開に持ち込もうとするようだ。こういう駆け引きをできるようになりたいものだ。

釣り人が、餌を自然に違和感なく食べれるようにプレゼンテーションして、その日その時の魚のコンディションやフィニッシュパターンを把握できれば、〝他力の勝ち〟に繋がるのだろうが、私の場合は、相手に見透かされていることに気付かずに、無駄な動きをしていることが多いに違いない。

釣りでは、豊漁に笑う年もあれば貧果に泣く年もある。状況に応じて、釣り方も変えないといけないし、そういう意味では課題は尽きない。自分が極めようと思ったことを継続して取り組んでいけたら楽しいことだ。そこから新たな局面が見えてくることも多い筈だ。だが、あるテーマを、ペースを持続しながら取り組み続けて行くということは意外と難しい。それだけに、〝継続(できる)〟ということは、確かに大きな才能なのであろう。

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November 23, 2006

プロの流儀

各界のプロフェッショナルのプロたる所以を紹介しているNHKの番組である。結構、おもしろい。前々回は、新しいモルトウィスキーを作り出す4_004s サントリーのチーフブレンダーが取り上げられていた。私はウィスキーは嫌いではないので、じっくり見させていただいた。そのブレンダーは、以前、新しいウィスキー製作の締め切りが迫ったため、納得できない部分があったにも関わらず、〝こんなところで良いか…〟と変な妥協してしまった。結果はあまり売れず、同僚からは「本当にうまいと思ったの?」という厳しい指摘を受けた。本当のスタート、勝負の始まりであった。

ブレンダーが言っていた〝優等生のウィスキーは作らない〟という言葉が印象に残った。上質な原酒の組み合わせで作った優等生は個性がないらしい。ちょっとクセのある原酒を上手にブレンドしながら、新しい個性を作り出そうとしている姿がとても頼もしく感じられた。

守りに入らず、妥協しない攻めの姿勢で、事にあたることが大事なようである。

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November 19, 2006

カワハギ地獄

通勤でいつも通るバイク屋の看板の〝Kawasaki〟という文字が〝Kawahagi〟に見えてしまったら…、重症です。

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November 14, 2006

天才の釣り

■ 狩野川の名手

友釣り発祥の地と言われる狩野川の名手の釣りを見た時だった。三十路を過ぎて友釣りを始めた私は、スーパーウェポンだ、極細メタルラインだ、マッスル背針だ、編み込み結節だ…と最新最強と言われるメソッドの吸収に躍起になっていた。その当時は、水中抵抗を少しでも軽減させるために、ラインも鼻環も、できるだけ小さい物を使うのが望ましいという風潮があった。その名手の仕掛けを見せてもらったが、ナイロン0.3号、鼻環回り糸は1.5号にデッカイ鼻環と逆針という至ってシンプルな物だった。ノーマル仕掛けで巧みにおとり鮎を扱い、あれよあれよという間に釣果を重ねる様は、まさに圧巻であった。

■ 豊富なデータ、高いポテンシャル

でも、これは普段の釣りのもので、大物狙いの場合は、メタルの0.2~0.3号に付け糸も太くして、確実に取り込む仕掛けに替えていた。攻めるポイントも違っていた。もともとハイレベルなタレントやセンスを持っているのだろうが、幼少期からの素潜りなどの遊びの中で蓄積された鮎の習性や季節による川の状況変化などのデータ量は凄いものがあった。また、そこからはじき出される釣れるポイント、時間等の判断は正確そのものだった。

■ 天才の釣り、凡才の釣り

私は、今まで何をやっていたのか…という後悔とも自己嫌悪とも判別の付かない複雑な思いに駆られ、しばらくはその名手の釣りを真似していた。しかし…できない。やればやる040s ほど、妙な焦りとともに、その思いは強くなった。ある時、天才の釣りは参考にしても、同じようにやろうとすること自体が間違いなのではないかと思い至った。腕を磨くことを疎かにして、仕掛けばかりに拘るのは論外だが、自分の天分を知り、自分に合った釣り、自分の釣りを心掛けながらレベルアップを図っていくことが大事なのではないか、と今は思っている。凡才もじっくり手を掛けていけば、味わい深い盆栽のようになる筈だ。

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