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November 21, 2005

狩野川考察

■ あまご
3月1日の解禁日に釣友の海馬さんと狩野川に出かけたが、解禁日だというのに、釣り人が少なかった。寂しい雰囲気が漂っていた。釣果は、私と海馬さん、ともに一尾ずつだったが、鰭ボロの放流魚で、ちょっと興醒めしてしまった。その後、数回、零釣法であまごを狙ったが、一つの瀬で、タイトな竿抜けポイントを攻めて、一本か二本ということが多かった。私の腕の悪さもあるが、やはり、あのスケールの狩野川では、ヒレピン美形アマゴと対面できるように、今後に期待したいところではある。

■ 鮎
昨季までは、鮎が遡上してくる時期になっても、工事の濁りが入ることも多く、今季も、あまり期待していなかったというのが正直なところであった。だが、5月1日に苦楽研人氏と一緒に、放流の手伝いをさせていただいた時に、今年は良いのではないかと確信した。案の定、今季の解禁日は、ここ数年では、一番の大賑わいだった。梅雨明けには、中流域で、尺鮎も飛び出し、ジャンボ鮎とのダイナミックな格闘に狩野川が沸いた。9月には、天然遡上鮎のデリケートな釣りを楽しむことができた。10月以降も、リピーターが増えていったのも確かなようだ。

■ 私的所感
私個人的には、今季も、釣果的にはパッとしない友釣りシーズンではあったが、良い雰囲気の中で、鮎と戯れることができて、大変、満足のいったシーズンだった。多少の思い出のあるシーズンではあったが、11月18日(金)を以って、今季の友釣りシーンの竿納めとした。その日は、苦楽研人師匠や植田組合長、JPA松林プロを始め、地元の方と一緒に、ちょっとした宴で締めくくった。今季の狩野川は、久し振りに状況が良かったために、参加者の会話も明るく弾んでいた。例えば、尺鮎に沸いた月は、仕掛けもメタルの0.3号、針も9号錨にしたり、それでも悔しい思いをした人も多く、友釣り本来の醍醐味を満喫できて、釣り人同士の会話の中身が、だいぶ違うものになったようだ。

■ 今後は漁協と釣り人の連携
それにしても狩野川は良い川である。皆、異口同音にそう言うのではないだろうか。釣り人の思い入れも強い川であるため、様々な感情が交錯してしまうところもあるのだろうが、大鮎釣りで有名な野嶋玉造氏が、釣りビジョンの中で、こんなことを言っていた。〝今は、釣り人同士が喧嘩している場合じゃない、行政にかけあって、川を本来の姿に戻すために、釣り人同士が手を組んで、ともに奔走すべき時だ〟と・・・。今年の狩野川は、組合長が変わり、そういう方向に進んでいるのでないか、そんな手応えを感じることができて、一個人の釣り人としても、何かできることはないかと思いを廻らす、そんなシーズンであったと思っている。

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